ローコード開発とは
近年は、ビジネスを取り巻く環境が大きく変化し、より柔軟で迅速な対応が求められています。業種問わず、DX(デジタルトランスフォーメーション)が推進され、経済産業省のDX推進ガイドラインでは、DXを「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義されていますが、その中でビジネスをITで加速する手法として「ローコード開発」に注目が集まっています。
ローコード開発とは、プログラミング言語を使わず、または最小限のソースコードのみでアプリケーションを開発する手法やその支援ツールを指します。 必要な機能を組み合わせ、プログラムを自動生成します。そのため、作業の大幅な効率化が可能です。 まったくプログラミング言語を使わずに開発する手法や支援ツールを「ノーコード開発」とも呼んでいます。ノーコード開発は、ソースコードを記述しないので導入ハードルが低い反面、拡張性やカスタマイズ性に乏しいという課題があります。一方でローコード開発であれば、ある程度の拡張性やカスタマイズ性が確保できます。
ローコード開発では、GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)と呼ばれるビジュアル的な操作で、アプリケーションを開発します。簡単に言えば、ブロックのように必要な部品を積み重ね、アプリケーションを完成させるイメージです。予め用意された画面部品やロジック部品を組み合わせ、プログラミング作業を自動化することにより、従来のシステム開発に比べて短期間で、高品質かつ安定したシステム開発が可能になります。
昨今では、管理システムなどのアプリケーション開発向けに多くのローコード開発ツールが登場しています。これらの開発ツールは、開発工程の簡略化に効果的です。また、プログラミングの知識がなくても開発ができ、システムの内製化が可能なことも大きなメリットです。